子どもの遊びについて
子ども達は、お家でどんな遊びをしていますか?
保育園では、遊びを「作業」(又は「お仕事」)と言い、使うものを「教具」と言っています。それは、体や手を使うことが子ども自身を形成している(成長させている)からです。
教具と玩具(おもちゃ)とは区別しています。「教具」には、子どものここを発達させたいという目的があり、よってすこぶるシンプルなものです。よく発達させるために繰り返しが出来るように作られています。
「玩具(おもちゃ)」は、使う目的がはっきりしておらず、ただ楽しければよいといったもので、しばらく使ったら忘れられてしまうものです。
どんな教具が、子どもたちのどこを発達させるのでしょうか? このページでは教具について、一部分ですが、ご紹介したいと思います。
<楽器>
年齢:6・7ヶ月~1歳半頃
握って振る物(マラカス・鈴)、バチでたたく物(太鼓・木琴)、吹く物(笛)などがあります。
保育士の歌や、近くに下がっているオルゴールに合わせて鳴らせます。音楽を楽しむことへの入り口だと考えます。同時に、把握の練習やリズム感を養うことを目的にしています。
<トラッカー>
年齢:8・9ヵ月
玉を穴の中に入れ、転がるのを見る。転がる途中で玉が見えなくなり、
下の穴から出てくる。途中で玉が見えなくなることに大きな意味があります。
つまり、一つの大きな変化の時期が8―9ヵ月に訪れ、「物体の永続性」の理解が出来るようになる。目で見ていなくてもその物があるということが解るということです。(それまでは物が目の前に無いと忘れてしまう。存在しないものになってしまう。)
<押し入れるボールと箱>
年齢:10~12ヶ月頃
子どもがボールを穴の上に置き、子どもが押し込みます。
(1)指で押す可能性を与える、(2)それぞれの指を押して使う
チャンスを与える、ことが目的です。
<パズル>
年齢:10~12ヶ月
空間にぴったりとあわせる。目と手の協応を目的とします。
又、3本の指で摘めるようにツマミが付いています。
図形の基本の形です。
<棒入れ>
年齢:1歳~
目的は、
(1)目と手の協応
(2)摘まむ練習
<リングさし>
年齢:1歳~
目的は、
(1)目と手の協応
(2)色々な握り方
<百足引き>
年齢:歩くようになってから
目的は、
歩く距離を延ばす。
※大切なポイント
子ども達は物事を、運動を伴って理解します。
そのためにも、環境を探索しなければなりません。
環境の中で、色々な体験を通じて知性を養っていきます。
適切な教具を、よいタイミングで与えることは、
段階にあった刺激を与えることになります。
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